
まずはこの度、わたくしども一般社団法人FlowerWorks Japanのために、淡路島の生産者様への研修・視察ツアーをコーディネートくださった株式会社西日本フラワーの畑崎部長様に御礼を申し上げます。
また快く視察を受け入れてくださった森農園様、浦共撰様、安賀様に感謝いたします。
私は毎年イギリスへ花研修にいっておりますが、一昨年訪れました時に「イギリス国産の花を使おうという運動に参加しているの」と、フラワースクールの先生が教えてくれました。イギリスは切花のおよそ7割が輸入に頼っているとされ(資料はなし)、新しく就農する人に対しても政府からは何の援助もないということで、今後の自国の切花産業を憂うことから、花に携わる人たちが草の根的に自国イギリスの花を使おうと声を上げ始めたということでした。
イギリス滞在中、花研修の一環としてラベンダーファームを訪れました。
そこは広大な面積にラベンダーが植えられ、ラベンダーオイルも精製できる施設がありそれを販売もされていました。参加した私、日本人同様、イギリスやアイルランド、オーストラリアの人々もみな、このラベンダーファームへの訪問を喜びました。その時いつか私も、生徒さんたちを生産者さんのところへ連れて行ってあげたいと思ったのでした。
私が教室を始めた20年前は、小売店から仕入れをしていたので、レッスンで使用している花が国産のものか輸入されたものかの区別はついていませんでした。
ここ5年ほど前からスコッチ様とお取引をさせてもらうようになり、そこで姫路生花様のe-choiceシステムを使うようになりました。このころからの日本各地の産地や農家さんが作られた花を注意深く見るようになりました。手に取った花の姿かたちを見れば、どれほどの気持ちや愛情、労力を掛けてこられたのか。思いをはせるようになったからです。
昨年、九州フラワートレードフェアin OSAKA 2016にスコッチ様を通じて参加させていただきました。そこで私が気に入ってよく使っていたスカビオサの生産者さんに会うことができお話を伺いました。
アメリカへの輸出をしているという質のいい花を作る姿勢と、販売先を開拓されている姿勢に感銘を受けました 日本の切花の代表格、バラは国内生産率90%、ゆりにいたっては97%、カーネーションで66%だそうです。(H27年度農林水産省資料より)そこに参加している二代目、三代目の若い生産者さんたちが、いきいきと自分たちが育てた花を紹介されているのを見て、日本の切花の将来も悪くないと思ったのでした。
これらの経験から、FWJの先生方やこれから開校を目指す生徒さんたちにも早い段階で、花の生産現場を見せてあげたいと願うようになっていました。
今回その夢が叶い、参加したみんなの集約されたレポートをみて、今回の研修、視察ツアーは成功だったといえます。今後は生産現場と消費者をつなぐ架け橋になっていけたらと思いますし、FWJの組織として、それらを実行し形にしていけるように活動していきたいと考えます。今後とも協力していけるようどうぞよろしくお願い申し上げます。
一般社団法人FlowerWorksJapan 代表理事
株式会社アトリエフィーズ 代表取締役 谷川文江

谷川 文江(たにがわ・ふみえ)
一般社団法人フラワーワークスジャパン代表理事
株式会社アトリエフィーズ代表取締役
京都芸術大学芸術学部デザイン科卒業、同大学院芸術研究科修士課程修了。
ファッションデザイナー、雑貨デザイナーを経てフラワーデザインを国内外で習得。
1996年フラワースクール「アトリエフィーズ」を設立。
2000年兵庫県西宮市にイギリスのゲストハウスをイメージしたフラワーサロンをオープン。
2013年フラワーワークスジャパンを設立し、講師の育成に力を注いでいる。
「花とインテリアを通じて暮らしを楽しむ文化を創造する」を理念に幅広く活動中。
著書
『切り花を2週間長持ちさせる はじめての花との暮らし』
『狭くても心地良い空間づくり はじめての極小ガーデニング』
(共に家の光協会)
ガーデニング雑誌『Garden & Garden』連載。他、取材も多数。
3児の母。子供たちはみな成人し、現在は定年後カメラマンとして活動する主人と息子の3人暮らし。












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